名探偵コナンを彩る声優たち


前回の投稿が昨年の暮れで、また随分と間隔を空けてしまいました。就活とかで忙しかったわけですが、そんな中、心に癒しと活力を与えてくれたアニメ、そう名探偵コナンについて今日は語りたい。今の動画配信サービス全盛の時代、月額500円で過去のコナンがほぼ前作見放題ということで、黒の組織が絡む話を中心にががっと見ていました。昔一時期コナンのアニメはリアルタイムで見ていたり、映画を見に行ったりしたこともあるけれど、(なかなか進まない展開に疲れて)全編を通じてあまり見ていなかった。それでも気にはなっていて、時々やっている再放送を見たりして、断片的には内容を知っていた。しかしやっぱりちゃんと見ないといけないなという思いと、最近の安室さんや蘭と新一が恋人同士になったという話題を聞いて、就活中にも関わらず、いやだからこそ、まとめて見ようと思い立ったのだ。

というわけで現在一気見中だが(黒の組織関連で伏線回まで含めるとたぶん100話くらいあるからまだまだ先は長い)、こんな面白かったっけ?っていうくらい面白い。さすが今でも絶頂の人気を誇るだけある。名探偵コナンの魅力はたくさんあるけれど、今回は「声優」にしぼってその良さを考えてみたい。

コナンの声優といえば、ほぼどのキャラクターも大御所・ベテラン揃いで、今までにも有名なアニメのキャラクターをやってきた人たちがたくさんいる。自分はそんなにアニメを見てきたわけじゃないけど、それでも知っているキャラをやっている人ばかり。そういう方々なので、聞いていて安定感があるし、技術もすごいんだろうし、何より個性が際立っている。どのキャラの声も好きだけど、特にあげるなら、灰原哀、ベルモット、コナン、赤井さん、安室さん、ジン、……みんな好きだわ笑。でも林原めぐみさんは本当に唯一無二だな。

これだけの面子で、すばらしいのは分かる。でも、他のアニメと本質的に違うと思うのはどういうところなんだろうか。ちなみに僕は、最近のアニメはあまり見ない。もともと、アニメ自体が特別好きっていうわけではないのが一つの理由だけど、試しに見ても、その声や作画に違和感をどうしてもあって、見なくなってしまう。もちろん、あくまで好みの問題だから、それがいいという人を否定する気持ちは全くない。それでも、個人の感想としてあえて述べさせてもらうと、最近のキャラの声や作画は、かわいすぎたり、かっこよすぎたりして、やりすぎな感じが拭えない。美少女キャラはもちろんかわいい、ただカルピスの原液みたいに、いろんなかわいい要素が濃縮されすぎていて、そのままは飲めねえな…と少し敬遠してしまう。まあ慣れの問題もあるんだろうけど。声優陣はプロフェッショナルで、いろんな技巧を駆使している感じがするけれど、やっぱりアニメは絵だから、声もリアルすぎたりすると逆に違和感があったりする。

その点、コナンのキャラの声は、皆うまいんだけど抑制が効いている感じがする。クールなキャラは気障な台詞はあっても声はかっこつけている感じじゃないし、園子や工藤有希子もハイテンションではあってもあざとさはない。

そういえば、今月号の雑誌ダ・ヴィンチのコナン特集記事の中で、作者の青山剛昌さんが、コナンの女性キャラは「媚びない」ことをモットーにしているということを言っていた。それを聞いて、確かにそうだなと思った。女性キャラはみんなかわいいけれど、媚びるようなキャラは一人もいない。きっとそれは、声優陣にも通じていることなのだろう。ここで媚びると言っているのは、作品中の男性キャラに対してという意味だけでなく、視聴者に対してもいえると思う。僕は最初赤井さんや安室さんの声を聞いたとき、妙に落ち着いた声で何となく合ってないような感じがした。でも、慣れてくるにつれて、またキャラのパーソナルな部分が明らかになってくるにつれて、すごくしっくりきて、耳に心地良く感じるようになった。分かりやすくはない、でもその上ずらないトーンがすっと入ってくる。そんなことを宮崎駿監督も言っていて、だからこそ「風立ちぬ」で庵野秀明を主人公の声優にしたとか言ってたな。

大してアニメも見ないのにこんなに語ってしまったのは、僕が単純に「声」というものを重視しているからでもある。個人的に、人を特徴づける要素はビジュアルよりも声のほうが大きいと思っている。好きな人も、最初は顔で入っても、慣れたら声を聞くと一番落ち着くっていうのは理解してもらえないだろうか。。。まあ単純に、声の低い女の人が好きだから、灰原哀やベルモットに惹かれるんだろうな笑。

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